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き い ち

特養「諏訪の苑」さんを訪問させて頂きました

皆さんお久しぶりです。

いかがお過ごしでしょうか。

きいちくんは今年度もゆるく頑張って参ります。。

去る3月26日、第3回目のフィールドワークとして(社福)大桜会 特別養護老人ホーム「諏訪の苑」さんを訪問させて頂きました。

急遽の見学依頼となってしまったにも関わらずお引き受けくださった施設長の小松様を始めとした諏訪の苑の皆様の懐の深さにまず初めに心より感謝申し上げます。

なぜ諏訪の苑さんでフィールドワークを実施したいと思うに至ったのかというと、理由はシンプル、小松丈祐著「特養ホーム諏訪の苑の新しい介護」(円窓社)を読んで実際の現場を見てみたい!と強く思ったからです。

実際に見学をさせて頂くと、私は障害分野で仕事をしているので特養のことを詳しくは知りませんが、特養に勤めている原田、影山は、何よりまず諏訪の苑のご利用者の笑顔に衝撃を受けていました。

特養ですから基本的に要介護度が高い人たちが入所されています。にも関わらず、日中ベッドに横になっている方はほとんどおらず、和気あいあいと活動に取り組まれていました。

小松様が初めに仰っていた「利用者も職員も、楽しいのが一番!」との言葉を、実践として垣間見ることができた光景でした。

諏訪の苑の実践の特徴として、大きく5つを挙げるなら

①生活リハビリ

②遊びリテーション

③多床室

④オープンユニット

⑤職員研修の充実

とのことのようです。

機能維持のため、何でもかんでもバリアフリーにしない。日中、特に午前中は全力で楽しむ。プライベートは守られつつも、人の気配が感じられる、安心できる環境としての多床室(4人部屋)。同様の考え方に基づき、オープンユニット。ざっくりですが、私はこんなイメージとして捉えました。

小松様が「大したことは何もやっていないよ」と謙遜された言葉に、揺るがない自信を感じました。

揺るがないのはおそらく、突き詰めると介護の根本にあるのは人間関係しかない、ということに対する確信なのだろうと感じました。

そこから派生していき、楽しいことが何より大事!人が嫌がることはしない。トイレは最優先で対応するし、安易に薬に頼ることもしない。人間関係をしっかり築くことが第一。

このような発想になり、笑顔が多くみられる今の諏訪の苑があるのだろうと思いました。

確かに、諏訪の苑さんが実践されていることの多くは、基本的には「当たり前の生活」なのだろうと思います。

ですが現場の支援者として強く言いたいのは、当たり前ができている施設がほとんどない、ということが一つの現実だと思われる、ということです。

当たり前の生活とは、トイレに行きたいときにすぐ行けるということ。食事は、好きなものを自分のペースでたくさん食べられるということ。お風呂は、普通の浴槽にゆっくり浸かれるということ。昼間活動をして、夜は疲れてぐっすり眠れるということ。過度な孤独を感じないこと。

誰もが皆生活者だと思いますが、当たり前と感じる感覚は皆違います。

そこは文化や世代の影響を受ける部分だと思いますので、これと決めつけず常に更新していくべきだと思いますが、こういったことの話し合いすら職員間でできていない施設が多いのではと想像してしまいます。

当たり前の生活を支えるという一つの理想の介護像が見えてきても、それを実践するのはおそらく半端じゃなく大変です。色々な価値観を持った職員がいるからです。

介護ってのは人間関係、みたいな言葉が届かない職員は想像以上に多いです。

なぜ届かないのかという原因の分析は今置いておくとして

理想の介護を皆と共有するために、様々な言葉が必要になってくると思いました。

届く言葉は、一人ひとり異なるからです。

そのあたりを丁寧に考えやっていくことは、きいちが大切にする「対話」を考えることにもつながりますよね。

主張や立場、価値観が異なる人たちといかに(良い意味で)妥協点を探っていけるか、対話をしていけるかということがやはり大事になってくると思います。

理想の介護を考え実践していくため、僕らはもっとっもっと勉強していきたい。

例えば理学療法の視点、もっと勉強しなくちゃ。。

楽しみながらやっていこう。そんな、前向きな気持ちにさせてもらえた第3回フィールドワークでした。

帰り際小松様に「またいつでも遊びにおいで」と言っていただけたこともとても嬉しかったです。地域に開かれた、オープンな施設はやはり魅力的ですね。

小松様を始め「諏訪の苑」の皆様、今後もどうぞよろしくお願い致します!!

(山口)

*参考*

小松丈祐「特養ホーム諏訪の苑の新しい介護」(円窓社、2016)

小松施設長と

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