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き い ち

No.003 斎藤 貴彬


【身近な存在だった福祉】  【人と接することが面白いと感じる】

1.どうして福祉の仕事を選びましたか。(法政現福に入学したきっかけは何ですか)

(現代福祉学部を選んだ理由)

幼い頃から、社会福祉士である母親と障がいを持つ兄の影響があって、福祉が関わる場所に多く出入りしていた。福祉施設とか病院とか。

だから、自然と福祉が身近になっていた。

高3の時、福祉国家といわれるスウェーデン、デンマークをテレビで見た際、「高齢者でも一人旅が出来る国」と紹介されていたことに疑問を持った。

それは福祉国家だから出来ることなのか?日本だって高齢者の一人旅は出来るだろうと。

福祉国家って?そもそも福祉って?福祉について考え始めるキッカケになりました。

あとは、中学の時。法政大学付属の中高一貫校にいたから、中学の時に、将来志望する学部を聞かれ、「社会福祉士の資格を取りたい」と伝えたら、「じゃあ、現代福祉学部だな」と言われました。海外が好きだったので国際文化学部も考えていたのですが・・・(笑)

(福祉の仕事を選んだ理由は)

人と接する仕事の方が面白そうだなと思ったから。そう思ったのは、就活前の時期に、商社でモノの販売をしていた知り合いの仕事を手伝い、この仕組み(モノを売り、稼ぐ)に興味が湧かなかったと同時に「面白くないな」と感じたから(笑)

大学進学後、母親に、「どうせなら精神保健福祉士の受験資格だけでもとれば?」と言われたので、なんとなく受験資格の為に必要な授業を受けた。その授業で『17歳のカルテ』(原題:Girl, Interrupted)という映画を観て、「きちんと勉強しよう。なんだかんだテキトーにやるのは失礼だな。」そう感じました。

その後、精神保健福祉士の実習で、全力で利用者と向き合う実習担当者と出会い、「自分はこの現場でどれだけのことが出来るのだろうか?」と思った。「ここに挑戦してみたい」と思った。

母親の一言と映画、実習担当者との出会いが、精神保健福祉士という現在の仕事へと繋がっているのだろう。

【患者の人生に関わっているという事実】

2.あなたの仕事について教えてください

精神保健福祉士(PSW) 現在は2つ目の病院で、精神科単科の病院。

主な業務は、入院患者に対して、安心して入院し、適切な治療へとつなげる為のインテーク。さらに、退院後、地域でしっかりと生活出来るように支援していくことです。

支援の中では、直接治療とは関係なさそうなことや世間話をすることもあったり、そこで得たその人の人柄や送ってきた生活などの話を関係者と共有したり記録に残すことも多々あります。

また、時には、厳密には業務の範囲とは言えないかもしれないが、退院準備の一環として患者さんと一緒に布団を買いに行って家に持っていきます。

周りにはそこまでやらなくてもよかったんじゃない?と言われますが・・・(笑)

「なぜそこまでするのか?」。

その質問に彼は、

“入院したこともその人の人生だから、入院したという事実をしっかりと記録として残したい。書類作成のために残す記録でも、患者さんの歴史に触れて残す、物語の1つだから。なるべくその人らしさを伝わるものにしたい”

“業務範囲にとどまらず、どこまで支援することがその人にとって良いのかを常に考え動きたいから” 

そう返してくれました。

【福祉どっぷりじゃない、総合大学の良さ】

3.大学の学びが仕事で生きていると感じる時はどんなときですか

一番は多職種連携についてかな。授業で聞いている時は、「そんなの必要ない。俺一人で出来るだろう」と思っていた(笑)。けれど、現場で働いていみたら、本当に必要だった。というか多職種連携が出来ないと仕事が出来ないし、進まない(笑)。

自分が出来ないことを、出来ないと周りに伝え、どう頼れば良いのか、が本当に大切だと感じた。その方法を知ることで、自分の得意なこと(専門性)を生かせる。大学で学んだ多職種連携が、働いてみて実感し、自分を成長させることに繋がりました。

あとは、職場の人に、福祉を学んだ人にありがちな支援バカ専門的すぎて堅いといったイメージがないと言われた。

それは、うまく言えないけれど、福祉的な知識や技術よりも、幅広い学びや経験、挫折などが役に立つことが多くて、現代福祉学部の偏らないカリキュラムで、のびのびとした学校生活を送れたことが活きているのだと思う。

人対人の対人援助業務で信頼関係の構築はとても重要だから。

最後に彼は、大学での学びが仕事で活きていると思った瞬間というこの問いに対して、

「必死に勉強してテストで満点合格することもいいけど、自分の場合テストはギリギリだったが、専門分野に関することだけでなく様々な経験をしてきた。それが今の仕事に活きていると思う。でも仕事に活きているかさておき、大学生活はすごく面白かった。」

と締めくくった。

【食べたいものを食べられる大切さ】

4.いま興味を持っていることやテーマは何ですか。

卒論で研究したLGBTについてや、研修で学んだアルコール依存症、時事問題とか興味あるけど、一番は歯の健康についてかなぁ。

歯の健康については、身内に歯科医がいるということもあって、実は高校生ぐらいからもともと興味はあった。

3年半の仕事の中で、患者が好きな食べ物を好きなように食べられない現状(歯の状態が悪い患者が多いんだそう)があって、ストレスを感じている場面を多く見てきた。

これってどうにかできないのか?って。衣食住という言葉の食が満たされない現状ってつらいし面白くないだろうなと思うから。歯の状態が悪くならない(歯の健康維持)支援もしていきたいと思っています。

もともとあった興味と仕事の経験から、歯の健康について考えています。

【経験を活かして新たな道へ】

5.今後の目標を教えてください。

4.の質問と関連して、歯科医になることを目指しています。

3年半の経験を通して見えてきた、歯の健康から考えるその人の生活。歯の健康という視点から生活支援に携わりたいと思っています。

新たな職業、歯科ソーシャルワーカーを目指して、彼は前に進む!!!

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