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き い ち

No.015  山内 彬央

【面白そう/学びを仕事にしたい】 1.どうして福祉の仕事を選びましたか。(法政現福に入学したきっかけは何ですか)

(現代福祉学部を選んだ理由)

 ひとつの理由としては、なんとなく面白そうと思ったからです。大学受験の頃に「びびっと面白そう」と感じた学部を受験しました。

当時の私は農学部と福祉学部を選びました。大学に入る前、大学で学んだことをそのまま活かして生きていきたいと考えていて、この二つの学部が自分の中でそのイメージと一致したからです。どちらも学んだ事がそのまま身につき、それをベースに仕事が出来ると思いました。 

 ちなみに、受験までに福祉に関わりはありませんでした。

福祉=介護のイメージがありましたが、調べてみると福祉でも色々学べることを知ったことも理由のひとつですね。

あとは、人として成長しそうなイメージがありました。

マザーテレサのように、「人の為に動ける強さ」みたいな。そういった理由から、福祉学部である法政大学現代福祉学部へ入学を決めました。

(福祉の仕事を選んだ理由)

 「大学で学んだ事を活かしたい」という考えだったので、入学した時点で福祉の仕事に就くイメージは持っていました。勉強してみて、つまらなかったら他の仕事にしようという考えはあったけど、楽しかったから、今こうして就職したのだと思います。

特に子ども関係が楽しかったです。

福祉=介護というイメージは持っていましたが、ボランティアサークルで小学校に行った時に楽しいなと感じたことがきっかけで、4年間、児童福祉を学ぶことになりました。

さらに先輩から紹介で、そのサークルとは別の小学校でサポーターのボランティアとして関わり始めました。ボランティアからでしたが、最終的にはアルバイトとして卒業するまで続けました。

ちなみに、サークルを選んだのは、小規模であることと、地域と児童という2つの視点から活動することに惹かれたからです。

卒業後は児童養護施設で働こうと考えていたのですが、実習やボランティアを経験して、課題のあるこどもたちに対して職員として支援するのが難しいと感じ、正直自信がありませんでした。

そんな時、国立の児童自立支援施設で、1年間実際に職員として働きながら勉強できる場所があることを知り、そこに進もうと考えました。ただ、その為の試験に向けて勉強していく中で、縁あって今の職場に進む事になりました。

【優先順位をつける判断力】 2.あなたの仕事について教えてください。

 現在は、児童相談所(以下児相とする)で児童福祉司として相談業務を行っています。それまでは保護所で児童指導員として働いていました。

児童指導員は、保護所に来た子が、どんな子なのか、どういう性格なのか、状況等の初見を相談支援業務担当者に伝え、保護所に来た子どもを守るという仕事になります。

児相は、18歳までの子どもに関する内容(子育てや非行、虐待等)の相談を受けている機関になります。中でも保護所では警察や児相の判断によって保護が必要とされた子どもが生活を行う場所です。

そして、その保護所を3年経験した現在は、児童指導員の所見を元に、支援をどう行っていくか考え決めていく立場となっていて、よくイメージされるケースワーカーの仕事を行っています。

例えば、市区町村や学校、施設とのやり取りが多く、それぞれが連携する為の仲介役のような業務を担っています。

私は、児相を「最後の砦」だと考えています。ひとつは市区町村、子ども家庭支援センターで対応しきれないケースに対応するということ。もうひとつは、児相の持つ権限は強く、何かあったときに法的に対応出来るからです。警察からの相談ケースが多いことが示しています。

私の仕事である相談業務を一言で言うと、優先順位をつける仕事です。最後の砦としての専門性を保つ為にも、危険なケースへの対応力(判断力、スピード感、察知力) は、とても求められていると感じます。また、法律のことや事務的な能力も必要とされますね。

【様々な背景の児童と関わってきたこと】 3.大学での学びが仕事で生きていると感じるのはどんなときですか。

 一番は、ボランティアやアルバイトとして、実際に子どもと関わってきたことです。当然、今の仕事に直接活きています。

児童養護施設での実習とボランティア、小学校でのサポーターとしてのアルバイトを通して、様々な背景のある子どもたちと関わりました。

その中で、どこで過ごすのがベストなのか、どういう環境が良いのか、きちんと理由があって今の環境があること、どのような状況になるとその子の環境を変えなければいけないのかなど、支援の過程を知ることが出来ました。

あとは、「福祉」を勉強したことですね。知識ではなく、人を思いやる事が出来るようになったことです。

これに関しては、自分で感じたのではなく、上司に、「人を思いやれるよね」と言われたことがきっかけです。4年間「福祉」を学ぶ中で、その人の背景から何かを読み取ろうとする力やその人を知ろうとする力が身についたのだと思います。

同時に、これが「福祉」を学ぶ強みなのだと感じています。

実習に関しては、3年生の時に児童養護施設、4年生の時にスクールソーシャルワーク実習を行いました。4年生の時に、一日の流れや動き、どことどこがどう繋がっているのかなどがなんとなく理解出来た程度でしたけど。

ゼミは、とにかく先生が素敵でメンバーも良かったです。話すと長くなるので、またの機会に・・・笑

学外では、大学時に関わったNPO法人の人と今も繋がっており、研修や勉強会に呼んでもらえることやその情報を共有出来ていることは、今の仕事に繋がっていますね。

【児相の将来/子どもにとってより良い環境とは】 4.いま興味を持っていることやテーマは何ですか。

 法律の改正により東京23区すべてで児童相談所が設置できるようになったことに関しては興味があります。介入しやすくなることや実際に設置してどこまで児相としての機能を果たせるのかなど、期待やら不安やらで、やっぱり気になりますね。

あとは、今の時代は子育てが厳しいなと感じます。また、子どもにとって良い環境ってあるのかなと、ふと考えたりしますね。

「子どもにとって良い環境の概念(理想)」はありますか?

理想は「〇〇です」というのは難しいですが、親の愛が子どもに伝わっていないことや伝わり方が明らかに不適切なものはダメだと思います。

「親と離れていても、親に近い人(施設職員)の愛や思いやりが伝わりやすい環境があれば良い?」

正直、施設が良いと思わないです。あくまで親の元にいない方が良いという消極的な判断であることや、職員の入れ替えなどがあるからです。

ただ、安全であることは確かだと思います。ご飯がある生活や、理不尽に怒られないなど。

身近な人の愛や思いやりは、子どもだけに必要なものではない。

「保護所にいたとき、子どもとの距離感で意識していたことは?」

ブレずに関わるということですね。それに加えて「きちんとあなたのことを見ているよ」と伝える為の行動はとっていました。子どもとの距離が近いか遠いかに関しては分からないです。

【貪欲に経験を積む】 5.今後の目標を教えてください。

 まずは仕事が出来るようになることです。具体的には、ケースワーカーとして多くの相談に対応し、ひとつひとつの案件に対する判断力を身につけることです。

あとは、ケースワーカーとして、子どもの行き先を知っておくことは必要だと思いますので、純粋に子どもに関わる施設を全部見てみたいと思っています。

ちなみに人生の目標はおじいちゃんみたいな人になることです。何でも出来るけど何にもしない仙人のようなおじいちゃんでした(笑)

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