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DESIGN FOR WELL-BEING

き い ち

きいちが1周年を迎えました

きいちくんが1周年を迎えました。

ふと気づいたら1年経っていた。

じゃ BrooklynParlor行ってお祝いしちゃう?。そんな感じです。

振り返るなんて程じゃないけれども、これまでとこれからを少し整理しておきたいと思います。

ブルックリンパーラーエールと生ハム!

1年と少し前から、いろんなとこで飲んでは語り合ってきました。

新宿思い出横丁から、池袋、渋谷、代々木上原、品川、川崎……毎回違うお店で。。

大きな目標を語り合うことは少し気恥ずかしいですが、それを明日から仕事に向かうエネルギーや心の支えにしてきたような気がします。

影山も言うように純粋に「3人でミーティングという名の飲み会をするのが楽しい」のです。

「僕たちが働く業界は、僕たちでデザインしたいよね」

こんな思いがまずは共通のものとしてありました。

どんな福祉業界で働きたいか。

福祉のマイナスイメージを払拭するにはどうしたらいいのか。

理想の福祉職ってどんな姿か。

などなど、たくさん時間をかけて意見交換をしてきました。

そんな中で、僕たちの気持ちや考えが少し変化していったように感じます。

その感覚を原田は次のように言っています。

***

最初のMTGでは福祉職の現状(福祉職に就いてくれる若者がいない的な)や国の意向を踏まえた上で「福祉の魅力・やりがいを表現していきたい」「福祉の仕事を人気業種ランキング10番以内に入れたい」といった目標を立てました。

これはこれで間違っていたとは思わないですが、きいちとして動いていく中で必ずしも達成したいことではないと感じるようになりました。というのも、勉強をする為にインターネットや本などで様々な情報・団体を見ているときにある種の表現に嫌悪感を覚えたからでしょうか…。(きっと他にも原因はあるのだろうけど)

具体的にいうと、福祉職ならではの魅力・やりがいを綺麗に表現しているものや「なんだかこの業界めっちゃ楽しそうだな」と感覚的に思わされる内容が書かれているのがそうで。

それはたぶん「福祉職ってこんなにキラキラしてるものかなあー」という腑に落ちないモヤモヤを感じたから。

あと何よりも、福祉の魅力ややりがいを追求している人の方が、周りの職員から「余計な仕事を増やす人」とのレッテルを貼られて疎まれたり、丁寧に仕事をするが故に過度な残業をして体を壊してしまったりと、苦しく辛い思いをしていることが多いと感じるようになっていたからです。

「3K、安い給料、高い離職率」といった確実に根付いている負の実情を隠ぺいするかのように「魅力・やりがい」を強調すること、そしてその「魅力・やりがい」をただ美しいもののように見せること。

きいち結成当初の自分はもしかしたらこのような表現をしてしまったかもしれません。しかし様々な情報や職場の現状、メンバーの話しを受けていくうちに、これが本当に自分の為になる表現方法なのかと疑問を感じるようになりました。

今では壮大な目標を語るより、地道に「本音で表現すること」だけを大切にしています。それは、あらゆる刺激に自分がどのような反応をしたのかを素直な言葉に乗せることで、等身大の「福祉業界」と「自分」を見直していきたいという気持ちがあるからです。

わかりにくいことを言ってしまいましたが…結局は楽しいこと、安心すること、葛藤すること、時には「もうこんな仕事やりたくない」と自棄になるほどつらいと思うことなど、内から湧いてきた感情を分析し文章を書き続けること・行動に起こし続けることが、福祉従事者として生きる姿勢を作り続けていくために必要なことだと感じてしまうのです。

次の1年も多くの刺激から様々な感情や思いが湧いてくるのでしょうが(笑)、嘘偽りのない感性を大切にして自分たちの成長に繋がる表現を丁寧に考え続けたいと思っています。

***

自分たちの業界を自分たちでデザインする

この発想は変わりませんが、この思いに対する考え方、取り組む方向性は原田が言うような形で変化しました。

若手の福祉職員として、どれだけ地に足ついた取り組みができるか。

理想の業界を思い描くために、福祉の歴史や先人たちの実践からどれだけ学べるか。

福祉という仕事、あるいは人間をケアするという営みの本質にどれだけ近づけるか。

そして僕たちの成長過程を、等身大の自分たちの言葉で、どれだけ自分たちの本音に近い形で表現ができるか。

こういった問いの中で生まれたのがきいちのMINDだったりします。

たったこれだけの文章を書くために散々意見交換を行い、多くの葛藤がありました。

もちろんこれは完成形ではなく、自分たちの成長に合わせて変化していくものだと思います。

そして、きいちはこれからどうなっていきたいのか。

まずひとつはこれからも学ぶ姿勢を大切に、フィールドワークやゲストスピーカーとの対話を積み重ねていきたいと思います。

その際には、法政大学の卒業生で福祉のお仕事に携わられている方々にご協力をお願いできればと願っています。

その中で少しずつ、また丁寧に、卒業生のネットワークを構築していきたいと思っています。

そしてそのフィールドワークやゲストスピーカーといった活動を、現役の学生と僕たちをはじめとする卒業生が一緒に行うことで、互いに良い刺激になるのではと想像しています。

昨年11月に僕たちが大学で講義に登壇させて頂いたときにも感じたことですが、卒業生が学生の意見を聞かせてもらうことは、原点回帰というのか、とても刺激になる体験でした。

きいちの3人もそうですが、福祉の仕事をしていると、福祉を学んできた母校にたまにふと帰ってみたくなるときがあるのです。

そして学生にとっては、きいちというつながりや学びの場があることが、福祉業界に進むときに多少でも心の支えになることができればと願っています。

そしてもうひとつは、やはり表現に関することです。

僕たちは何を学びたいのか。知りたいのか。

何を感じて、考えたのか。

そして、どう行動していきたいのか。

それらを自分たちの言葉で、まずはホームページで表現していきたいと思っています。

また、自分の内から出る言葉にもそうですが、それ以上に自分以外の誰かと、また皆で取り組む一連のプロセスにこそ価値があるものだと思っています。

なので、きいちの3人はもちろんですが、関わってくれたすべての人の言葉・本音をどれだけ盛り込みながら記事に表現できるかということを大切にしていきたいと考えています。

長くなってしまいすみません。

いろいろ書きましたが、少なくとも今の僕たちに、例えば日本の福祉に対して何か大きな貢献ができるとは思っていません。

何かを変えるということは、いろいろな意味で、難しいことだと思ってしまうのです。

ですが、まずはベクトルを未熟な自分自身に向けること。

自分はどうなのか。

ちゃんとできてるのか。と。

昨日も仕事しながら思いました。

新しい職員さんに業務内容をお伝えしながら

あー俺、仕事始めて2年たったけど、仕事ができるようになったわけじゃなくて、利用者や職員に対して少し慣れてきたことで甘えが出てきているだけだな。

現状を変えようと外に働きかけることも大切だけど、常に謙虚に学ぶ姿勢を忘れず、目の前の利用者や職員と関わり続けることも同じくらい大切なことで、限りなく奥が深い難しいことなんだろうなと。

きいちくんはたぶんこんなスタンスでこれからも少しずつ成長していくつもりです。

これから関わってくださる方々も、どうぞよろしくお願いいたします。

以上 ドトールでアイスコーヒーを飲みながら。

#きいち1周年

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